eセールスマネージャー - 情シス任せのsfa/crm導...

8
情シス任せのSFA/CRM導入では リード活用も失敗する マーケティング担当者が知っておくべきSFA/CRM成功のポイント

Upload: others

Post on 06-Jul-2020

2 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: eセールスマネージャー - 情シス任せのSFA/CRM導 …SFA/CRMで成果を出せていないケースも数多くあるようだ。 “ SFA/CRMの 失敗事例が多い原因は、

情シス任せのSFA/CRM導入ではリード活用も失敗するマーケティング担当者が知っておくべきSFA/CRM成功のポイント

Page 2: eセールスマネージャー - 情シス任せのSFA/CRM導 …SFA/CRMで成果を出せていないケースも数多くあるようだ。 “ SFA/CRMの 失敗事例が多い原因は、

2

情シス任せのSFA/CRM導入ではリード活用も失敗する

「リードが使われない!」マーケ担当の悩みも解消するはずのSFA/CRMだが……

 営業企画部門やマーケティング部門がリードを集めても「営業部門で活用できていない」というのは、よく耳にする

話だ。せっかくコストと時間と労力をかけて獲得したリードが死蔵されているのでは、営業企画やマーケティングの担当者の努力は浮かばれない。何とか営業活動に活かしてもらって、新規顧客の獲得、さらに売上/利益につなげてほしいと、思い悩んでいることだろう。 もちろん、営業担当者も遊んでいるわけではない。日々の営業活動に忙殺され、新規顧客とのアポイントまでは手が回らないのだ。なかには、新規顧客へのアポ取りというハードルの高い業務を避けて、既存顧客への訪問を優先する営業担当者もいるかもしれないが。

 いずれにせよ、リードが活用されていないという状況を打破するには、リード獲得からアポイント、訪問、提案、受注といった一連のリード活用プロセスを可視化し、分断されていた営業企画部門/マーケティング部門と営業部門の業務を連携させることが有効だ。そして、それを実現するのが、SFA/CRMである。 SFA/CRMを使うことで、「新規顧客とのアポイントが何件取れて、そのうち何件が成約し、どれくらいの売上につながったのか」といったリードの活用状況を把握できるようになる。営業企画やマーケティングの担当者にとっては、リードが死蔵されずに活用されるうえ、自分たちの業務が成果につながっていることが明確になり、正当な評価を受けられる基準が生まれる。さまざまな点で、SFA/CRMは非常に有益なツールであろう。 だが、SFA/CRMに関しては、「導入したが、結局役に立

営業企画部門やマーケティング部門は、展示会への出展やセミナーの開催、DMの発送、さらに近年ではWebメディアやSNSを用いたプロモーションなど、さまざまなリード獲得施策に苦心していることだろう。だが、そうして集めたリードが、営業に活かされていないという話もよく聞く。そこでSFA/CRMの活用に期待するが、適切な導入/運用体制がないために、SFA/CRMで成果を出せていないケースも数多くあるようだ。

“SFA/CRMの失敗事例が多い原因は、営業不在の導入プロジェクト体制にあります

ソフトブレーン取締役 本社営業本部長

兼 営業企画支援部長長田順三氏

Page 3: eセールスマネージャー - 情シス任せのSFA/CRM導 …SFA/CRMで成果を出せていないケースも数多くあるようだ。 “ SFA/CRMの 失敗事例が多い原因は、

3

情シス任せのSFA/CRM導入ではリード活用も失敗する

たなかった」「入力作業などの手間が増えるだけの“使えない”システムだ」といった話も、しばしば耳にする。実際に、自社において導入されたSFA/CRMが使われなくなっていく様子を傍目で見ていた営業企画やマーケティングの担当者もいることだろう。 なぜ、そのようなことが起こるのか。ソフトブレーン 取締役 本社営業本部長 兼 営業企画支援部長の長田順三氏は、「SFA/CRMの導入が失敗する原因の 1つは、導入プロジェクトの体制にあります」と指摘する。営業部門や営業企画部門/マーケティング部門など、関連する部門が関与せずに、情報システム部門だけで機能やコストなどを比較して選定するというSFA/CRM導入の進め方に問題があると言うのだ(図1)。 「製品選定などSFA/CRMの導入作業については、情報システム部門だけに任せるのではなく、プロジェクトの初期段階から営業部門や営業企画部門のマネージャーや担当役員が関与していくことが不可欠です」(長田氏) 当然ながら、営業活動という一連のプロセスのなかでは、営業企画部門やマーケティング部門も、営業部門と同様に重要な役割を担う。SFA/CRMの導入に際しては、営業上の課題を洗い出したうえで改善に必要となる機能を選択し、そして最終的なゴールを明確にしなければならないが、そうしたことを情報システム部門に任せきりにしていた

のでは、成果を出せない“使えない”システムとなってしまう。SFA/CRMを導入しても、リード活用がうまくいかないのは、必然的な結果であろう。

失敗パターン 成功パターン

情報システム担当者

3製品程度に絞り・営業マンにお披露目デモ・アンケートで営業マンの感想を集計

導入後すぐに運用開始・営業主導なので定着早い・運用後にPDCAを回し、積極的に

営業担当役員(営業本部長) 営業部長 営業企画部長

営業企画部長営業部長

営業マネージャー

情報システム部マネージャー

見かけの印象やコストだけで選んでしまう

営業担当役員(営業本部長)

社長情報システム部マネージャー

営業マネージャー

プロジェクトメンバーだけで選定を進めてしまう

営業現場も巻き込む。使いやすさも評価される

導入プロジェクトチーム 導入プロジェクトチーム

図1:SFA/CRM導入の「失敗パターン」と「成功パターン」

Page 4: eセールスマネージャー - 情シス任せのSFA/CRM導 …SFA/CRMで成果を出せていないケースも数多くあるようだ。 “ SFA/CRMの 失敗事例が多い原因は、

4

情シス任せのSFA/CRM導入ではリード活用も失敗する

SFA/CRMの成功の鍵となる「プロセスマネジメント」とは?

 “使える”SFA/CRMとするためには、導入後の運用体制も重要だ。営業担当者が積極的に活用し、成果を出せるSFA/CRMにするには、どのような点に留意すればいいのか。長田氏は、「プロセスマネジメント」という考え方を取り入れることが重要だと言う。 プロセスマネジメントとは、営業活動を「引合」「提案」

「見積」「稟議」「受注」「継続」といったプロセスに分解して“見える化”し、各工程で行うべき作業や手順を標準化するとともに、どこにボトルネックがあるのかを特定、業務改善につなげていくという考え方だ。例えば、図2は、ある企業の A部署とB部署において、各プロセスに属する案件数をグラフ化したものである。「引合」「提案」「見積」とプロセスが進むにつれて案件数が減っていくのは自然な流れではあるが、A部署では「提案」、B部署では「稟議」で案件数の極端な減少が見られる。ここから、A部署では「提案」、B部署では「稟議」のフェーズがボトルネックになっていることがわかり、これらのフェーズを改善することで、「受注」、さらには「継続」につながる案件が増加することが見込まれる。 「プロセスマネジメントによって、営業生産性を定量的に把握できるようになります。それによって、営業活動を属人的な業務から、組織的・科学的な業務に変革することが

案件数

案件数

引合提案 見積 稟議 受注 継続

引合 提案 見積稟議 受注 継続

提案フェーズが改善点

稟議フェーズが改善点

A部署

B部署 プロセス

プロセス

図2:営業活動をプロセスに分解。「見える化」→「測る化」によってボトルネックを特定していく

できるのです」(長田氏) 長田氏が言う「組織的・科学的な業務への変革」という観点から、もう少し詳しくプロセスマネジメントを見ていこう。プ ロセスマネジメントに際して 重 要となるの が 、

「G-PDCA」である。先頭の Gは「Goal(目標)」のことで、設定した目標から逆算して営業活動の行動計画を定量的に評価し、改善していくというものだ。 例えば、平均受注単価 200万円の商品に5,000万円の

Page 5: eセールスマネージャー - 情シス任せのSFA/CRM導 …SFA/CRMで成果を出せていないケースも数多くあるようだ。 “ SFA/CRMの 失敗事例が多い原因は、

5

情シス任せのSFA/CRM導入ではリード活用も失敗する

月間目標予算が割り当てられているとしよう。図3に示すように、この商品の営業プロセスを分解し、計測を行うと、集めたリードから新規アポを取れる進捗率が 10%、そこから提案に入る進捗率が20%などとなっている。 これらの数値を踏まえると、平均受注単価 200 万円で5,000万円を達成する25件という受注を得るには、83件の見積提出が必要になる。さらにその見積件数を達成するには、104件の提案が必要になる。こうした具合で逆算していくと、月間目標を達成するために集めなければならないリード数として、5,200件という数値が割り出される。 このようにG-PDCAによって、集客施策の目標値が明確になり、目標達成のために新施策が必要かどうかをマーケティング担当者が判断する基準ができる。他のフェーズも同様で、進捗を見ながら訪問数を増やしたり、プレゼンテーションを見直したりと、目標達成の障壁となっているフェーズを洗い出し、必要な対策を打てるわけだ。 こうしたプロセスマネジメントを適用していくためには、その推進を可能とするツールを選択することは言うまでもない。それと同様に重要なのは、このコンセプトを理解し、改善提案を行えるベンダーを選定するということである。なぜなら、SFA/CRMに関して言えば、営業という業務に関する深い知識や洞察力を持たないベンダーからの提案

は、“絵に描いた餅”になりかねないからだ。 「ストレージやセキュリティといった IT製品と同様のスタンスでの提案を受け入れても、SFA/CRMの導入や運用がうまくいくはずはありません。お客様の営業担当者と同じ視点を持ちながら、課題のヒアリングや改善策を提案できるノウハウやサポート体制を有していること。そして、単にシステムを導入すれば終わりというのではなく、SFA/CRMの本来の目的である“営業課題の解決”というゴールに向かって共に歩んでいけるベンダーを選ぶことが大切なのです」(長田氏)

SFA/CRM定着の秘訣は使いやすさと習熟度の評価

 情報システム部門だけではなく、営業部門や営業企画部門も導入プロジェクトに関与し、プロセスマネジメントという考えに基づいて運用していく――。SFA/CRM成功の大前提だが、一人ひとりの営業担当者が使えるようにならなければ、何をしても無駄になってしまう。 そうならないために、まず重要なのは SFA/CRMが「営業担当者にとって使いやいこと」である。使いにくさは「使おう」という意欲を削ぐ。使いやすい SFA/CRMであれば

集客

初回面談

提案(プレゼンテーション)

見積提出

受注

月間目標集客数 5,200件

月間目標予算 5,000万円

÷平均受注単価 200万円

アポ率 10%

案件化率 20%

見積提出率 80%

成約率 30%

必要面談件数 520件

必要提案件数 104件

必要見積件数 83件

必要受注件数 25件

図3:G-PDCAの例。5,000万円という目標(Goal)から逆算し、その達成に必要な集客数や面談数などを割り出していく

Page 6: eセールスマネージャー - 情シス任せのSFA/CRM導 …SFA/CRMで成果を出せていないケースも数多くあるようだ。 “ SFA/CRMの 失敗事例が多い原因は、

6

情シス任せのSFA/CRM導入ではリード活用も失敗する

こそ、営業担当者が積極的に活用するようになり、自ずとデータが蓄積されていく。そうなれば、営業担当者の間に

「必要な情報がすぐに手に入る」システムという認識が生まれ、さらに利用が進んでいく。 そうして多くのデータが蓄積されていけば、営業活動の分析をいっそう精緻に行えるようになり、改善に向けた有効な施策も検討しやすくなる。つまり、SFA/CRMの使いやすさは、データ入力という営業担当者の手間を軽減するのみならず、営業活動の PDCAサイクル全体にわたる改善につながっていくのだ。 ここで忘れてならないのは、スマートフォンへの対応状況である。今日においては、訪問直前に顧客情報をスマートフォンで確認し、訪問後もすぐにスマートフォンでデータ入力を行いたいと考える営業担当者は多いはずだ。そのようななかで、PC画面のオプションとして一部機能を省略したようなスマートフォン画面では、営業活動の効率化は覚束ない。「営業担当者にとっての使いやすさ」という要件を満たすのは、スマートフォンによるアクセスを前提に開発された SFA/CRMであり、必要な機能はすべてスマートフォン画面上に実装されていることが必須なのだ。 また、SFA/CRMを定着させるには、その定着度合いやプロセスマネジメントの浸透度合いを評価し、改善していくことが不可欠である。例えば、導入 3か月目までを「機能理解・操作習熟」、8か月目までを「データ活用定義」、15

か月目までを「プロセスマネジメントの推進」と3つのレベルに分類し、それらのレベルに合わせて習熟度を評価し、改善していく(図4)。 こうした定着支援についても、ベンダーの選定によって成否が大きく左右される。選ぶべきなのは、各レベルでの習熟度に応じて必要となるコンサルティングやアフターフォローを提供するなど、ユーザー企業と共に長期的なプロジェクトに取り組めるベンダーだ。 「SFA/CRMの定着を促すコンサルティングなどによって、プロセスマネジメントという考え方が浸透し、全社的な営業生産性の向上を実現できるはずです」(長田氏) このほか、SFA/CRMの活用をより推進していくためにも、営業担当者やマネージャーが抱えている課題に対応したスキルアップトレーニングといった、多彩な教育/研修メニューを有していることも重要なポイントとなる。

*  *  *

 SFA/CRMは単なる営業活動のレポーティングツールではなく、ましてや営業担当者を管理し、その行動を拘束するツールでもない。うまく活用すれば営業担当者の強力な武器となり、セルフマネジメントツールとして自分自身でPDCAを回し、大きな成果につなげることができる。その実現ために、営業という業務を知り尽くしたベンダーを選び、彼らの能力を積極的に活用していきたい。

図4:SFA/CRMの定着に向けた取り組みの例

~導入3か月目

6. 週報・日報の運用5. 活動報告の登録4. 案件情報の登録3. 顧客・名刺情報の登録2. スケジュールの確認1. スケジュールの登録

レベル1機能理解・操作習熟

~導入8か月目

10. モバイル端末の活用 9. グラフレポートの参照 8. リスト(案件・顧客)の参照 7. 案件情報の確認 活動情報の確認 名刺情報の活用

レベル2データ活用定着

~導入15か月目

13. パイプライン分析12. プロセス指標 (予算)の設定11. ルールエンジンの活用

レベル3プロセスマネジメントの推進

Page 7: eセールスマネージャー - 情シス任せのSFA/CRM導 …SFA/CRMで成果を出せていないケースも数多くあるようだ。 “ SFA/CRMの 失敗事例が多い原因は、

7

情シス任せのSFA/CRM導入ではリード活用も失敗する

 ソフトブレーンは、プロセスマネジメントをコンセプトとするSFA/CRMソリューション「eセールスマネージャー Remix Cloud」を提供している。同社の強みは、ツールのみならず、導入/運用コンサルティングから営業担当者やマネージャー向けのスキルアップトレーニングまで幅広いサービスを融合させた「営業課題解決事業」を推進していることだ。 例えば、導入コンサルについては顧客の要件に応じて選択可能なきめ細かいメニュー体系を用意するほか、運用開始後の教育プログラムについても「プロセスマネジメント大学」をはじめとした多彩なサービスを展開。さまざまな業種業態の営業形態をフレームワーク化し、企業ごとに異なる課題に対応した体系化された研修プログラムを提供している。 こうしたサービスを提供できる理由には、創業以来、

営業に特化したビジネスを展開してきたなかで積み上げてきたノウハウがある。長田氏は、「当社によるプロセスマネジメントのコンサルティングを利用している企業は、約 2,600社に達しています。そうした数多くの SFA/CRM活用の成功事例で培ってきたナレッジやノウハウが、他の SFA/CRMベンダーに対する大きな優位性です」と強調する。 さらに近年では、スマートデバイスを活用した営業支援でも強みを発揮している。同社のグループ企業であるソフトブレーン・インテグレーションは200社を超える企業にiPadの導入支援と教育を行ってきた。その実績と高い技術力・コンサルティング力が評価され、米国 Appleにより「Apple Consultants Network」への加入が認可された数少ない日本企業となっていることも、特筆すべき事項として挙げられよう。

営業課題

【標準化】営業トレーニング

【業務分解・定義】営業コンサルティング

【営業データベース(計測)】営業支援システム(SFA/CRM)

【スマートデバイス】販売・導入コンサルティング

案件数

引合提案 見積 稟議 受注 継続

プロセス

サービス

ツール

ツール

サービス

eセールスマネージャーRemix CLOUD

続ける

知らないわかる

できる

標準化 練習 実践

約3,000社の営業改革で培った独自のノウハウで企業のSFA/CRM活用を強力にサポート

ソフトブレーンが提供する「営業課題解決事業」

Page 8: eセールスマネージャー - 情シス任せのSFA/CRM導 …SFA/CRMで成果を出せていないケースも数多くあるようだ。 “ SFA/CRMの 失敗事例が多い原因は、

ソフトブレーン株式会社http://www.e-sales.jp/03-6880-2600(代表)

受付時間 平日8:30~17:00