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RFマイクロエレクトロニクス(第2版)6章 ミキサ
東芝デバイス&ストレージ
阿川 謙一
K. Agawa System LSI Design 2018/11/30 1
2
システムLSIについて
– 半導体カンパニーの職種分類
(1) 半導体製造技術者
-ユニット(単体)プロセス開発 … フォトリソ、インプラ
-デバイス(CMOSトランジスタ)開発… ユニットの統合
(2) 半導体設計技術者
-デジタル回路開発(機能、論理回路、レイアウト設計)
-アナログ回路開発(LSI内システム、回路・レイアウト)
(3) システム設計技術者、モジュール設計・製造技術者
(4) ソフトウェア技術者
(5) 応用技術者(LSI内外システム、顧客対応)
K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
RF CMOS開発のスタート
◼ CMOSトランジスタによる高周波回路の実現⇒ロジック回路と高周波アナログ回路の混載(1チップ化)
⚫従来技術:バイポーラ(Bipolar)トランジスタ➢高速動作 ... 遮断周波数fTが高い
➢電流増幅率が大きい… 負荷を高速に充放電し、高速動作可
⚫新技術:MOS FET(現在主流の電界効果トランジスタ)➢高微細化が可能
ロジック回路と高周波アナログ回路の混載(1チップ化)
小型化 (デジタル回路によるアナログ回路のアシスト)
低コスト化 ロジック回路部の高速化 低消費電力化
◼ RF CMOS技術を実現する課題や解決法は?⚫若い研究者グループ(経験も少ない)⇒調査・勉強が必要
➢本による勉強⇒良い洋書を翻訳する3
「RFマイクロエレクトロニクス」本
1997年 2002年
2011年 2014年
厚さ2cm
ミキサ:25頁(概要紹介的)
厚さ3cm
ミキサ100頁(詳細解析的)
翻訳
翻訳
4
Bluetooth LSI開発例1 (0.18um CMOS)
5
2004年
Bluetooth LSI開発例2 (0.13um CMOS)
6
2008年
7
Bluetooth LSI開発例2 (0.13um CMOS)
受信機のイントロダクション
◼典型的な受信機
⚫低雑音増幅器(LNA:low-noise amplifier)➢受信機が受信した無線高周波(RF)信号を、できるだけ雑音を加えないようにして増幅する。
⚫ミキサ(ダウンコンバージョン・ミキサ)➢高周波信号を中間周波数(IF)と呼ばれる低い周波数に変換(ダウンコンバート)する。後段のチャネル選択フィルタの実現が容易になる。
RF帯 IF帯
cos LOt
BPF
チャネル選択
cos RFt
LNA IF増幅器
ノイズ-174dBm/Hz
所要信号対ノイズ比
cos IFt
Mixer
ADC
8
PLL
ミキサの概要 二つの波形を掛け合わせることにより周波数変換を行う
三つの明確に異なるポート(端子)を持つ
受信経路◼ 入力:RFポートにRF信号,LOポートに局部発信器(LO)信号
◼ 出力:IF(中間周波数)ポート or ベースバンドポート
送信経路◼ 入力:IF信号 or ベースバンド信号,LO信号
◼ 出力:RFポート
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ミキサの動作原理 (1)
◼ミキサ
⚫2つの信号を掛け合わせ周波数変換を行う
➢2つの周波数の和や差の周波数が発生する
◼ダウンコンバージョン・ミキサ
⚫受信機に使用され、信号を低い周波数に変換する
➢つまり、一般的には2つの周波数の差の出力を利用する
⚫2つの入力端子をもつ
➢ RF端子:ダウンコンバートされる信号を入力
➢ LO端子:局部発振器で発生される周期的な波形(LO信号)
を入力
( ) ( ) ttA
ttA LORFLORFLORF ++−= coscos2
coscos
10
ミキサの動作原理 (2)
◼簡単な回路例
⚫動作説明
➢ VRF(RF端子)の情報の乗った信号と、VLO(LO端子)のLO信号が入力されている。
➢ LO信号が“1”のときにはスイッチS1はオンし,出力VIFには、 VRF信号がそのまま出てくる。LO信号が“0”のときにはS1はオフし、出力VIFは0になる。
➢このことは、RF信号と矩形波の掛け合わせとみることができる。
図6.15 ミキサ・スイッチ
11
雑音(ノイズ)と線形性 ミキサの入力雑音
◼ 受信入力に換算する場合,低雑音増幅機(LNA)の利得で除算される
ミキサの3次インターセプトポイントIP3
◼ LNAの利得により減少される
ダウンコンバージョンミキサの設計は雑音指数とIP3の妥協を伴う
LNAとミキサは一体として設計する必要がある
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典型的なミキサの特性
◼ LNAとの対比
⚫ NF: 大きい。LNAの約20倍程度ノイズを発生する
⚫ IIP3:大きい。LNAで信号が増幅されるので高い
線形性が要求される。
⚫利得:やや小さい。
NF 12 dB
IIP3 +5 dBm
利得 10 dB
入力インピーダンス(ヘテロダインの場合) 50Ω
端子間アイソレーション 10-20 dB
表6.2 典型的なミキサの特性
13
雑音(ノイズ)と線形性 ミキサの雑音指数は8dBより小さくなることはない
◼ LNAに10dBから15dBの利得をあてがう
ミキサの設計は雑音指数を上げずに線形性を最大化するように進める◼ ミキサの雑音指数が大きくなってもミキサの線形性を増加させ, LNA
の利得を上げることによって上昇した雑音指数を補償するように設計することも可能
アップコンバージョンミキサ◼ 受信帯域における送信出力雑音が非常に小さくならなければならない場合のみ雑音特性が重要になる
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利得(gain)
ダウンコンバージョンミキサは後続の回路から発生する雑音の影響を抑えるため,大きな利得を備える必要がある
電圧変換利得
◼ IF信号の電圧の実効値とRF信号の電圧の実効値との比
◼ 𝝎RFの正弦波を印加し,𝝎IFのダウンコンバートされた成分の振幅を見つけることにより測定
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ポート(端子)間フィードスルー (1)
デバイス素子の容量により,ミキサの一つのポートから他のポートに望ましくない結合が発生(スペックは使用環境に依存)
MOSFETでミキサが実現されている場合◼ ゲート電極とソース電極,ゲート電極とドレイン電極の間の容量がLO
ポートからRFポート,IFポートへのフィードスルーを引き起こす
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ポート(端子)間フィードスルー (2)
ダイレクトコンバージョン受信機
LO-RF間フィードスルー◼ ベースバンドでのオフセットとアンテナからのLO信号を発生
◼ ミキサ回路の対称性とLO信号波形で決まる
LO-IF間フィードスルー◼ ベースバンドの低域通過フィルタ(LPF)で抑圧可能
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ポート(端子)間フィードスルー (3)
ダイレクトコンバージョン受信機
RF-LO間フィードスルー◼ LOがインジェクション引き込み⇒ LO信号スペクトルが乱れる
◼ LO部とミキサの間にバッファ回路を挿入し,影響を避ける
RF-IF間フィードスルー◼ RF回路の偶数次歪みから発生するビート成分により,ベースバンド信号を劣化させる(4章P.218)
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ポート(端子)間フィードスルー (4)
ヘテロダイン受信機
LO-RFフィードスルーは重要ではない◼ LO信号リークは信号帯域外に生じ,LNAの周波数特性や LNAの前に配置される帯域選択フィルタやアンテナによって減衰
◼ RFミキサの出力に現れるDCオフセットは高域通過フィルタによって除去
LO-IF間フィードスルー
◼ 𝝎IFと𝝎LOが近接しており,𝝎L成分をフィルタで除去できなければ,問題となる
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ミキサの雑音指数(ヘテロダイン受信機) RFポートに入力されるスペクトルは,信号成分とR𝒔による雑音から形成◼ 雑音は信号帯域とイメージ帯域の両方に存在
◼ 二つの雑音成分が同じパワーを持つとき、出力でのSN比は入力のSN比の半分になる
雑音が発生しないミキサの雑音指数は3dBと表現◼ この数量は、単側波帯 (single-sideband: SSB)雑音指数と呼ばれる
◼ 所望信号が高低どちらか一方の側にしか存在しないことを示している
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シングルバランス・ミキサ 二つのスイッチが差動LO信号によって駆動され,RF入力を二つの出力に分流◼ LO信号がバランスをとっている ⇒シングルバランス
単相RF入力でも差動出力を無理なく実現◼ 後続の回路設計が楽
周波数𝝎LOのLO-RF間フィードスルーは回路が対称であれば発生しない。シングル・バランスミキサではLO-IF間フィードスルーが発生
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ダブルバランス・ミキサ シングル・バランスミキサではLO-IF間フィードスルーが発生
二つのシングルバランスミキサをそれらの出力でLOフィードスルーを打ち消しあい,出力信号は打ち消さない接続を目指す
バランスしたLO信号とバランスしたRF入力信号の二つの信号で動作◼ LNAが単相信号出力の場合,
単相のRF入力も可能
他方のポートは接地
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理想的なLO波形 RF送受信機のLO部はミキサを駆動
◼ LO波形は急峻なスイッチを保証し,最大の変換利得を得るために,理想的な方形波でなければならない
𝑽LOと𝑽LO(bar)がゆっくり変化する場合◼ 周期の比較的大きな期間で𝑽LOと𝑽LO(bar)が同じ値になる
◼ 各周期でおおよそ2ΔT秒,差動信号成分を生成しない
入力信号が浪費されている ⇒損失
◼ ゆっくりとした波形は雑音指数も劣化させる可能性がある(後述)
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まとめ(6.1節)
ミキサは二つの波形を掛け合わせることにより周波数変換を行う◼ 三つの明確に異なるポート(端子)を持つ
基本特性◼ 雑音と線形性、利得(ゲイン)
◼ ポート間フィードスルー:ミキサの一つのポートから他のポートに発生する望ましくない結合
雑音指数
◼ 単側波帯(SSB)雑音指数← ヘテロダイン受信機
◼ 両側波帯(DSB)雑音指数← ダイレクトコンバージョン受信機
シングルバランスミキサ、ダブルバランスミキサ◼ LO信号によるバランス、RF入力信号によるバランス
◼ 理想的なLO信号
◼ 受動ミキサ、能動ミキサK. Agawa System LSI Design 2018/11/30 24
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6.2, 6.3ダウンコンバージョン・ミキサ
System LSI Design 2018/11/30 K. Agawa
内容
受動ダウンコンバージョンミキサ
◼ 動作原理
◼ 変換ゲイン
◼ LO自己ミキシング
◼ ノイズ
能動ダウンコンバージョンミキサ
◼ 動作原理
◼ 変換ゲイン
◼ ノイズ
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ミキサの基本原理
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( )tttt LORFLORFLORF )cos()cos(2
1)cos()cos( −++=
機能:周波数変換原理:時間領域でのアナログ乗算器 LORFIF −=
LO−RF− LO+ RF+0
LORF −+0 LORF ++LORF +−LORF −−
時間領域での乗算→周波数領域での畳み込み→LO成分による周波数シフト
IF帯でLPFにより選択
( )RF −
時間領域
周波数領域
K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
時間領域での乗算の波形
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RF信号:1GHz
LO信号:0.9GHz
出力信号:0.1GHz
& 1.9GHz
K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
内容
受動ダウンコンバージョンミキサ
◼ 動作原理
◼ 変換ゲイン
◼ LO自己ミキシング
◼ ノイズ
能動ダウンコンバージョンミキサ
◼ 動作原理
◼ 変換ゲイン
◼ ノイズ
29K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
受動ミキサと能動ミキサ
◼ 受動ミキサ
⚫ 利得がない
➢ LO方形波のωLOの振幅は1/πである。これをRF信号と掛け合わせるから利得(損失)は1/πになる。
⚫ 線形性と高速性を達成するために用いられる
➢マイクロ波や基地局(Basestation)
◼ 能動ミキサ
⚫ 利得がある
➢かなり大きな電圧利得
⚫ ミキサの利得により後続段から発生するノイズを減少させることが可能
➢ RFシステムで広く用いられている
図6.16 能動ミキサ
30
受動ミキサ(基本形)
31
( )tjtj
LOLOLO eet
−++=
1)cos(
2
振幅1,周波数LOの矩形波の基本波成分
変換ゲイン低い dB101
−
RF入力ポートからの低周波成分のフィードスルー大K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
基本型の受動ミキサの波形(矩形波LO駆動)
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RF信号:1GHz
LO信号:0.9GHz
出力信号:0.1GHz
& 1.9GHz
LPF通過 0.1GHz
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シングルバランス受動ミキサ
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RF入力は単相、LO入力は差動(バランス)
変換ゲイン dB42
−
○基本形の2倍
○ RF入力ポートからの低周波成分のフィードスルー小
K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
ダブルバランス受動ミキサ
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RF入力は差動(バランス)、LO入力も差動(バランス)
K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
ダブルバランス受動ミキサ
35
RF入力は差動(バランス)、LO入力も差動(バランス)
K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
ダブルバランス受動ミキサ
36
RF入力は差動(バランス)、LO入力も差動(バランス)
変換ゲイン dB42
−
○基本形の2倍
○ RF入力ポートからの低周波成分のフィードスルー小
K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
LOフィードスルーによる自己ミキシング
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LO− LO+0 LO2+LO2−
LO成分RFポートへのLOフィードスルー成分
LO− LO+0
LO×フィードスルー成分
ミキシングによる出力ポートへの信号
LOT
2LOT
LOからの非線形な容量結合による成分が、RFポートに漏れる
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内容
受動ダウンコンバージョンミキサ
◼ 動作原理
◼ 変換ゲイン
◼ LO自己ミキシング
◼ ノイズ
能動ダウンコンバージョンミキサ
◼ 動作原理
◼ 変換ゲイン
◼ ノイズ
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能動ミキサ(シングルバランス)
39
VRF ⇒ IRF=gmVRF ⇒ IIF ⇒ IIF*RL
① VRF/IRF
変換
② IRF/IIF
周波数変換③ IIF/VIF
変換
K. Agawa System LSI Design 2018/11/30
能動型ダブルバランスミキサ
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変換利得
41
−
−= )(
2)( tS
TtSRItV LO
DRFout
基本波成分(cos(LOt))の振幅は4/
))cos((2
)cos(4
)cos()( 11 tVRgRttVgtV LORFRFDm
LPF
DLORFRFmIF
−==
Dm
RF
IF RgV
V1
2
=よって電圧変換利得は、
2
Q. 抵抗負荷型の受動シングルバランスミキサと比較すると?
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能動ミキサの雑音
42
M1からのノイズ
M2 , M3のおよびLO信号のノイズ
RD によるノイズ
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能動ミキサの線形性の考察
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M2, M3が飽和領域で動作↓
M1の高周波電流信号の分流比は出力電圧(X, Y)の影響を受けない
線形性は、主にM1のオーバードライブ電圧で決定オーバードライブ電圧線形性 、しかしノイズも
M2, M3のどちらかが線形領域に↓
M1の高周波電流信号の分流比は出力電圧(X, Y)の関数になる
線形性は、急激に劣化
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まとめ(6.2, 6.3節) ミキサには受動方式と能動方式がある
RF信号とLO信号を時間領域で乗算することで、RF信号を中間周波数(ダイレクトコンバージョンの場合はDC近辺)に変換する
受動ミキサは利得を持たず、NFが悪いが線形性は良い
能動ミキサは利得をつけることが可能で、NFは改善できるが、線形性は低下
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6.5アップコンバージョン・ミキサ
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内容
アップコンバージョンミキサ
◼ 受動ミキサ
◼ 能動ミキサ
◼ キャリアフィードスルーの影響
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アップコンバージョンミキサのブロック図
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(ミキサ)+(加算器)
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アップコンバージョンミキサの基本原理(DSB)
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( )tttt LOBBLOBBLOBB )cos()cos(2
1)cos()cos( −++=
LO+BB− 0
LOBB +−0
時間領域での乗算→周波数領域での畳み込み→LO成分による周波数シフト
( )LO −
時間領域
周波数領域
LO− BB+
LOBB ++LOBB −+LOBB −−
分離困難(急峻なBPF必要)
+
-
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受動ミキサ(基本形)
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( )tjtj
LOLOLO eet
−++=
1)cos(
2
振幅1,周波数LOの矩形波の基本波成分
変換ゲイン低い dB101
−
VBB
VRF
*
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基本型の受動ミキサの波形(SSB 矩形波LO駆動)
50
BB信号:0.1GHz
LO信号:0.9GHz
出力信号:0.1GHz
0.8GHz
1.0GHz
BPF通過0.8GHz
1.0GHz
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アップコンバージョンミキサの基本原理(SSB)
51
( ) ttttt
teee
LOBBLOBBLOBB
LOBB
tjtjtj LOBBLOBB
)cos()sin()sin()cos()cos(
)cos(ReRe
+=−
+==+
LO+BB+0
0
( )LO −
時間領域
周波数領域
LOBB ++
0 LOBB ++LOBB −−
tj BBe tj LOe
( )tj LOBBe +
( )tLOBB +cos
+
-
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シングルバランス受動ミキサ
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BB入力は単相、LO入力は差動(バランス)
変換ゲイン dB42
−
○基本形の2倍
VBB
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ダブルバランス受動ミキサ
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BB入力は差動(バランス)、LO入力も差動(バランス)
VBB+
VBB-
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RF領域でのI/Q信号加算
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信号のV/I変換⇒電流領域で加算⇒負荷抵抗によりI/V変換
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能動ミキサ
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ベースバンド信号V/I変換⇒ ミキサ⇒電流領域で加算⇒負荷抵抗によりI/V変換
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折り返しによる動作電圧範囲の拡張
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ダウンコンバージョンと違い通常M1, M2の入力振幅は大きい
○ M1, M2をPMOSで構成して、電流信号を折り返し
○ディジェネ抵抗で線形性改善
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アップコンバージョンミキサの最終形
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まとめ(6.5節)アップコンバージョンミキサ
直交アップコンバージョンにより、シングルサイドバンド(SSB)信号の周波数変換ができる
電流折り返しにより、動作電圧範囲の拡張が可能になる
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