rspリフトアップ工法(20141001)title microsoft word -...
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特許番号:特許第 5600780 号
鉄道橋や道路橋は、交通渋滞や分断された街の一体化などを目的とし
て連続立体交差化事業など高架化されています。その高架下に生まれた
空間は公共施設、事務所、店舗、駐車場等が設置され、有効活用されて
います。
東日本大震災の発生があり、東海地震、東南海・南海地震といった巨
大地震や、首都直下地震等の大規模地震の逼迫性が指摘されており、公
共インフラの耐震対策などが急ピッチで進められています。
橋脚の耐震補強が推進されるなか、周囲に十分な作業空間が確保でき
ない条件下の高架橋などにおいて、近接構造物を解体することなく橋脚
に鋼板巻立工を施工できる「RSPリフトアップ工法」を開発しました。
はじめに
工法概要
従来の補強
従来の既設橋脚の耐震補強工法は、RC 巻立工法や鋼板巻立工法などがあり、これら工法を施工する
場合、橋脚躯体から 1.5~2.0m程度作業空間を確保する必要があります。近接構造物により作業空間
に制約がある場合では、以下の課題があります。
◇施工に干渉する近接構造物の撤去、復旧が必要となる。
◇制約条件下での施工となることから、工期が長く、工費も高額となる。
◇近接構造物が公共施設や事務所、店舗の場合、構造物撤去に伴う社会的損失、事業損失が発生する。
RSPリフトアップ工法は、分割された補強鋼板を地上で組み立
て、橋脚上部に設置した電動ホイストにより補強鋼板を吊り上げ、
吊り上げた補強鋼板の下に次の補強鋼板を組み立ることを繰り返す
ことで、橋脚に補強鋼板を設置します。補強鋼板設置後に足場を設
置し、固定アンカーにより橋脚躯体と補強鋼板を固定し、無収縮モ
ルタルを注入することによって、鋼板巻立工を行います。
本工法は近接構造物を解
体撤去することなく、狭隘
な作業空間で鋼板巻立工が
施工可能な工法です。
また、フーチングが土中
部にあり、開削ができない
場合は、圧入部はピア-リフ
レ工法を採用することで、
開削不要で鋼板巻立を施工
することが可能です。
【鋼板巻立工】 ・クレーンにより、補
強鋼板の建込み ・橋脚躯体と足場と
の離れは 500mm、
足場幅は 900~
1200mm が標準。 ・補強鋼板は下から
順に組立。
補強鋼板 枠組
足場
900~500 1200
1.5~2.0m
吊上用電動 ホイスト
吊上用ブラケット
組立用 チェーン ブロック
吊上用治具
補強鋼板
● 1.0m程度の作業空間があれば、施工が可能です。
● 近接構造物の解体撤去、復旧が不要なため、経済性に優れます。
● 近接構造物の解体撤去、復旧が不要なため、高架下利用施設の社会的損失、事業
損失を最小限にできます。
● 分割された小型の資機材を使用し、大型の重機が不要なため、低騒音であり環境
に優しく、第三者への安全性にも優れます。
特 長
600~900
溶接接合
補強鋼板
枠組足場
【補強鋼板吊上げ状況】
【吊上設備】
③補強鋼板の吊上げ ④次の補強鋼板の組立・接合
補強鋼板
構
造
物
構
造
物
吊上用
ブラケット
電動
ホイスト
【 施 工 順 序 】
①吊上設備の設置 ②補強鋼板の組立
⑤補強鋼板の吊上げ
(③~⑤繰り返し)
⑥補強鋼板の
組立完了
⑦足場設置・補強鋼板
の固定・充填材の注入
⑧完成(防食塗装)
2014.10.01
【ピア-リフレ工法 施工状況】
施工事例
〒135-0061 東京都江東区豊洲 5 丁目 6 番 52 号 http://www.orsc.co.jp
本社 施工・技術本部 技術部 補修補強チーム
03-6220-0637 03-6220-0639
工 事 名 称耐震補強工事 田園都市線宮崎橋梁
(土木工事その2)
工 事 場 所 神奈川県川崎市宮前区宮崎 2 丁目
発 注 者 東京急行電鉄(株)
工 期 H.24.7.1 ~ H25.9.30
工 事 概 要
P3 橋脚 : 補強鋼板 136.4m2、t=12mm
P4 橋脚 : 補強鋼板 144.9m2、t=12mm
P5 橋脚 : 補強鋼板 141.7m2、t=12mm
P6 橋脚 : 補強鋼板 128.1m2、t=12mm
備 考
・博物館、駐輪場、スーパー、変電室、機
械室と近接。
・P6 橋脚は建物内に位置し、橋脚躯体と壁
までの距離は、約 80cm。
・地中部の鋼板巻立はピア-リフレ工法によ
り施工。
P5橋脚
P6橋脚
ピア-リフレ工法(圧入による鋼板巻立工法)
フーチングが土中部にあり、開削ができない場合は、圧入部は「ピア-リフレ工法」を採用すること
で、開削不要で鋼板巻立を施工することが可能です。
したがって、そのような条件の橋脚に対しては、ピア-リフレ工法により圧入部の鋼板巻立を実施し
た後、RSPリフトアップ工法により地上部の鋼板巻立を実施することで、狭隘な制約条件下におい
ても橋脚の耐震補強を実施することが可能となります。
圧入補強鋼板
圧入装置